2019/03/05

求人の需要も変わる? オリンピック後の建築業界はどうなるのか

オリンピックの開催決定は建築業界にとって大きな影響があり、2019年現在でも実際に関東エリアを中心に建設需要が高まっています。
実際に求人をチェックしてみると、地方都市より都内を含む関東エリアの方が求人は充実していることが分かります。
オリンピックの開催決定は建築業界を検討している求職者にとっても重要な決定であったことは現在でも違いはありません。

しかしこれから建築業界へ転職を検討している場合、オリンピック後の建築業界がどうなるのか気になる人も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では2020年以降の建築需要をピックアップしながら、オリンピック後の建築業界について解説していきます。

  1. 【目次】
  2. ■ オリンピック後も建築業界の需要は充分に見込める
  3. ■ 社会資本の老朽化に対する建築需要
  4. ■ 外国人材の活用にも積極的な建築業界
  5. ■ 【まとめ】オリンピック後はインフラの老朽化など様々な建築需要が期待できる

オリンピック後も建築業界の需要は充分に見込める

オリンピック後の建築業界について結論から紹介すると、需要がなくなることはありません。その理由の一つに建築業界でも海外展開に注力している企業が増えてきていることがあります。実際に海外の案件を扱う転職エージェントや転職サイトをチェックすると、2019年時点でも建築業界でいくつかの案件を見つけることができます。グローバルな視点で建築業界を捉えれば求人ニーズがなくなることはないといえるでしょう。
またオリンピック後の建設需要としてはリニア新幹線に伴う駅や駅周辺の開発があります。東京~大阪間のアクセスがよりスムーズになるため、新たな人の流れができることも予想できます。リニア新幹線で新たな駅ができれば、住宅地の開発が行われる可能性もあるため、国内でも新たな建築需要が発生する可能性は充分にあります。

そしてもう一つ予想できるのは災害に関連した建築需要が生まれることです。東日本大震災の影響もあり、政府は大きな災害への対策や関連する情報を定期的に公表しています。内閣府が公表している防災情報のページでは数年前から南海トラフ地震の被害想定や減災のための対策が提示されています。こういった災害は起きないのが一番良いですが、起きてしまった場合は復興が必要となり、建築業界の需要へとつながります。
過去の震災や災害では住宅や公共施設、道路など復旧が必要になったケースは少なくありません。災害と災害復興の需要が連動していることを考慮しても、建築業界の需要はオリンピック後も期待することができるといえるでしょう。

参考:内閣府「南海トラフ巨大地震対策ワーキンググループ」

社会資本の老朽化に対する建築需要

オリンピック以降の建築業界について考察するのであれば、高度経済成長期に整備された社会資本の状況に注目することも欠かせません。なぜなら高度成長期に整備されたインフラなど社会資本の多くは、急速に老朽化が進んでいるからです。
国土交通省が発表している「インフラメンテナンス情報」では、建築後50年以上経過する社会資本の割合として、以下の数字を発表しています。

【2023年の建設後50年以上経過する社会資本の割合】

道路橋 39%
トンネル 27%
河川管理施設 42%
下水道管 8%
港湾岸壁 32%

上記の建築後50年が経過する社会インフラの全てに工事が必要となるとは限りません。しかしインフラの老朽化への対策として建築需要が発生する可能性は充分にあります。

参考:国土交通省「インフラメンテナンス情報」

外国人材の活用にも積極的な建築業界

建築業界は人手不足が深刻な課題となっている業界でもあります。
それはオリンピックの開催決定以前からも注目されてきた課題ですが、解決策として外国人材の活用が政府からは推奨されています。在留資格の緩和などが行われ外国人材が活躍しやすくなったことで、外国人材の活用に取り組む現場も増えてきています。

しかしそれでも建築業界の人手不足が解消されているわけではありません。
こういった人手不足の現状を考慮すれば、オリンピック以降でも一時的に建設業界の需要が下がることがあったとしても、全国的に見れば一定の求人ニーズは発生することが予想できます。むしろ人手不足な現場が少なくなることで、求職者にとっては働きやすい現場が増える可能性があります。人手が不足している現場ではどうしても、一人に求められる業務量が多くなってしまいがちです。需要と供給のバランスが良くなれば、そういった現場の負担が軽くなる可能性も期待できるといえるでしょう。

参考:厚生労働省「建設分野における外国人材の活用に係る緊急措置」

【まとめ】オリンピック後はインフラの老朽化など様々な建築需要が期待できる

ここまで紹介してきたように、オリンピックが終わったからといってそれによって建築需要がなくなるわけではありません。東京近郊に限っては求人数が現在よりも少なくなる可能性はありますが、建築需要はオリンピックだけで成り立っているわけではありません。

社会生活に必要なインフラの整備やリニア新幹線、災害復興や災害対策に関する工事など、社会から求められる建築ニーズは尽きることがありません。これから建築業界への転職活動を考えているなら、こういった社会的な建築ニーズを俯瞰しながら将来のキャリアプランを考えることも大切です。

参考:内閣府「南海トラフ巨大地震対策ワーキンググループ」
国土交通省「インフラメンテナンス情報」
厚生労働省「建設分野における外国人材の活用に係る緊急措置」

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